【AFP=時事】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が米ベテラン記者のボブ・ウッドワード(Bob Woodward)氏に対し、「誰も持ったことがない」核兵器システムを構築していると示唆していたことが明らかになり、世界中の軍事アナリストらの間で動揺が広がっている。
ウッドワード氏がトランプ政権の内情を暴露した新著「Rage(怒り)」で明らかにした。ウッドワード氏はトランプ氏に17回インタビューを行い、その中でトランプ氏が最高機密の防衛情報を明らかにしたとみられる。
しかし、新著の発売に合わせてウッドワード氏が一部を公開した2019年12月5日のインタビューの音声記録では、トランプ氏が核兵器と言及したのかは不明瞭だ。公開された54語の音声記録の中でトランプ氏は、「核」と言いかけて途中でやめ、訂正するように「兵器システム」と言い直している。
トランプ氏はその兵器システムについて、「この国(米国)で誰も持ったことがない」と発言。「われわれは、あなたが見たことも聞いたこともないものを持っている。(ロシアのウラジーミル・)プーチン(Vladimir Putin)大統領も(中国の)習(近平、Xi Jinping)国家主席もこれまで聞いたこともないものを持っている。誰も聞いたことがない。信じられないものをわれわれは持っている」と述べた。
ウッドワード氏はこのインタビューとは別に、米政府が実際に新しい秘密兵器を保有していることを情報筋に確認したとしているが、それが核兵器かどうかは明らかにしていない。
しかし、兵器の専門家からは、トランプ氏が何に言及したのか、あるいはトランプ氏が得意な空威張りなのかは分からないとの声が上がっている。
【翻訳編集】 AFPBB News