
野球日本代表「侍ジャパン」は1日、決勝トーナメント初戦の米国戦に向けた前日練習を東京・大田スタジアムで行った。フリー打撃の前後には鈴木誠(広島)が内野でノックを受けるなど、選手たちは普段とは異なる練習も取り入れ、終始、リラックスした様子。稲葉監督は2日の先発を田中将(楽天)と発表した。
日程合わせ万全
稲葉監督が決勝トーナメント初戦の先発を田中将に任せた理由は明快だった。「勝ち負けによって登板日程が変わる。そういうところも含めて決めた」。試合日があらかじめ決まっていた1次リーグ2試合と異なり、柔軟な調整が求められる一戦は、経験豊富な右腕に託した。
田中将の準備も万全だ。7月31日のメキシコ戦の結果次第では、1日に登板する可能性もあったことから、「(登板日が)1日から2日に変わる方が簡単。まずは1日に合わせた」。先発投手にはブルペンで投球練習を行う日など登板日までのルーチンはあるものの、どちらになっても対応できるように調整してきたという。
米国には、大リーグ通算218本塁打のフレージャーら、ヤンキース時代にチームメートだった選手もいるが、「楽しむとか、そういう状況ではない。抑えるための作業を一つずつやっていきたい」。代表24人の中で唯一、北京五輪を経験する背番号18が満を持してマウンドに上がる。(深井千弘)